弔事ギフトのマナーと豆知識

 

① 香典返しに関するマナーはこちら

 

   

② 法要・法事に関するマナーはこちら

 

   

③ 初盆に関するマナーはこちら

 

   

④ 熨斗(のし)に関するマナーはこちら

 

   

⑤ 挨拶状・礼状に関するマナーはこちら

 

   

⑥ 喪中に関するマナーはこちら

 

 

①香典返しに関するマナー

 

 

香典返しとは

 

香典とは、故人の霊前に供える金品のことを指します。
通例、香典は香典袋に入れて通夜、あるいは告別式の際に遺族に対して差し出します。
香典返しはその時のお香典のお礼となります。

 

香典返しの時期は

 

昨今では葬儀当日にお香典返しをされるケースも増えていますが、もっとも一般的な時期は忌が明けてからとなります。
忌明け(きあけ)とは故人が亡くなってから49日目のことをいい、忌明けの報告も兼ねた香典返しをします。
キリスト教など仏教以外の宗教の場合でも、日本の習慣にならって五十日祭や一ヶ月目の召天記念日などを忌明けとみなしてお香典返しをします。

 

35日(五七日忌)を忌明けとする場合

 

49日(7日7週)でなく、35日(7日5週))が忌明けにあたる宗派もあります。
不明な場合は法要を依頼するお寺の方に相談してください。

 

香典返しの相場

 

香典返しは一般的に、いただいた香典の3分の1~半額くらいとなります。
一家の働き手が亡くなった場合は香典の3分の1程度でよいとされています。

 

葬儀当日に香典返しをしたが、想定より多く香典を頂いていた場合

 

当日にお返し(即時返礼品)をされている場合は基本的には不要ですが、多くお香典を頂いていたという場合は改めて忌明け後にお返しをされる場合があります。
頂いた香典20,000円に対し即時返礼品が5,000円の品の場合は忌明け後に香典返しをします。
このようにお返しの金額が頂いたお香典の半額程度になるように調整します。
(「即時返礼品」はお香典に対するお返しのことですので会葬御礼とは異なります)

 

香典返しにカタログギフトはいいか?

 

最近ではカタログギフトを贈る方も増えており、香典返しのタブーを気にせずに相手の好きなものを選んでもらえるからと、香典返しでもカタログギフトのご利用が増えております。
自分で必要な商品を選べるカタログギフトは受け取った方のメリットも大きいようです。

 

熨斗(のし)の書き方

 

香典返しの表書きで最も一般的な表書きは「志(こころざし)」です。
志は宗教問わず用いることができるため、お香典返しの表書きで迷われた際は「志」とされることをおすすめ致します。
西日本を中心に用いられる「満中陰志(まんちゅういんし)」、神式などで用いられる「偲び草(しのびぐさ)」などがあります。
のし下には喪主様の姓を入れるのが一般的です。

 

満中陰志(まんちゅういんし)

 

仏教では、人が亡くなってから7週間(49日)を「中陰(ちゅういん)」といい、死者が現世と冥土の間を彷徨っていると言われています。
忌明けとなる49日は「満中陰(まんちゅういん)」といい、中陰の期間を満たした(満中陰)お返し(志)という意味です。
西日本を中心に用いられています。

 

生前にお見舞いを頂いていた場合

 

お香典のお返しとお見舞いのお返しを別々にするか、頂いたお香典+お見舞いの金額を目安にお返しを一つされる場合がございます。
お返しの品を別々にされる場合は、お品物それぞれに香典返し用とお見舞いのお礼用の熨斗(のし)をします。
香典返しは「志」、お見舞いお礼は「御見舞御礼」などとします。
香典返しにお見舞いの金額を上乗せしてお品を1つとする場合、ご挨拶状の追伸に一言御見舞いの御礼を添えた文面もご用意可能です。

 

香典返しを辞退された場合

 

職場で受取を禁止されている場合もありますのでこういった方には香典返しは不要です。
ただし、個人から頂いたお香典には特別な理由がない限りお返しはした方が良いと思われます。
香典返しをしない場合は、お礼の手紙などで感謝の気持ちを伝えるようにした方が良いと思われます。

 

職場や数人からまとめて1つのお香典を頂いた場合

 

皆さんで召しあがれるものをお返しすることが多いようです。
個人名義で頂いたお香典にはお返しは必要ですが、会社名義などで頂いたお香典は福利厚生や慶弔費といった形で管理されている場合があるので一般にはお返しは不要とされています。
ただ、職場復帰の際は皆さんで召し上がれる菓子折りなどを差し入れとして用意をされるのがよいでしょう。

 

家族葬のため香典は辞退したのに頂いてしまった場合

 

香典を辞退していることを伝えても受け取って欲しいという方や、遠方で駆けつけることができない方から郵送されてきたりと、辞退するつもりが受け取らないと治まらないというケースもあります。

お香典を受け取った場合は49日の忌明けを終えたら香典返しを贈ります。

 

②法要・法事に関するマナーはこちら

 

 

法事とは

 

亡くなった人に対して行う供養を「追善供養(ついぜんくよう)」といい、法要はこの供養、つまりは僧侶にお経をあげてもらうことを「法要」といい、追善供養の後の会食までを含む行事全般を「法事」といいます。

 

法要の時期

 

追善供養は、亡くなってから何日目で行う「忌日法要(きびほうよう)」と、何年目で行う「年忌法要(ねんきほうよう)」があります。
忌日法要は亡くなった日を含めて49日までの間に7日ごとに行われるもので、最近では葬儀と同日に行われることが増えている初七日(しょなのか)が忌日法要の第一回目でその後7日ごとに49日まで行います。
年忌法要は故人の命日に行うもので、亡くなった翌年が「一周忌」、2年目が「三回忌」と続いていきます。
追善供養を行う日はその日に当たる日程にしなくても、お寺や親族などと相談をして集まりやすいその前後に行われることが多いようです。

 

一周忌(いっしゅうき)と一回忌(いちかいき)の違い

 

亡くなった翌年の法要は「一周忌(いっしゅうき)」といいます。
なぜ「一回忌(いちかいき)」ではないのかというと、数え歳と同じ数え方をするため亡くなった年が「1」となり、一回忌は葬儀のお勤めのことを指すからです。
一周忌にあたる翌年のお勤めはいうなれば「二回忌」となりますが、亡くなってから一年たった、つまり一周したということから「一周忌」という表現を用います。
周忌と表すのはこの一周忌だけとなります。

 

法事に来てくださった方への返礼品は必要?

 

法要に訪れる際にはお香典やお供え物などをしてくださる方が多いかと思いますので、3,000円~5,000円程度の引き物を持ち帰り頂けるよう用意されることがあります。
ただ、7日ごとに行われる忌日法要の場合は毎回引き物を用意せず、法要後の会食でのもてなしや頂いたお供えものをばらしてお下がりにしたものを持ち帰っていただき、35日や49日などの節目となる時だけ別途引き物を用意されるケースもあります。
法要に来られなかった方からお供えやお香典を頂いている場合で、お下がりなどをお渡しできない時などはお返しをしますが、その際は頂いた金額の3分の1~半額程度の品をお返しされるのがよいでしょう。
三回忌や七回忌といった年忌法要の際もお返しをされるケースが多いですが、地域のこれまでのしきたりを目安にするのもいいでしょう。
そういった経験や参考にできるお付き合いがないという場合は、後日に頂いたお香典やお供え物の3分の1~半額程度の品をお返しされるのが一番失礼がなく丁寧な対応だといえるので、地域や職場などでお返しについての取り決めなどがない場合は何もしないよりしておくのが無難です。

 

法事の引き物・お返し 熨斗(のし)の書き方

 

熨斗(のし)の表書きでもっとも多く用いられるのが「志(こころざし)」です。
志は宗教関係なく用いることができ、お返しであればどんな場合でも使うことができるため表書きで迷った際は志にしておくのが良いでしょう。
その他に「粗供養(そくよう)」とする地域もあり、特に西日本で多く用いられています。
のし下に書く名前は法事を行う家(施主)名を書きます。

 

③初盆に関するマナー

 

 

初盆・新盆とは

 

故人が亡くなってから49日の忌明け後にはじめて迎えるお盆を「初盆」「新盆」といいます。
呼び方は地域により異なりますが、「初盆(はつぼん/ういぼん)」や「新盆(にいぼん/あらぼん)」といいます。
毎年お盆行事(供養)をしないという場合でもこの初盆のときだけは盛大に法要を営むというケースが多く見受けられます。

 

今年が初盆にあたるかどうか分からない場合

 

初盆は故人が亡くなって初めて迎えるお盆ですが、49日の忌明け後に初めて迎えるお盆のことですので、49日をお盆中やお盆を過ぎてから迎える場合は翌年が初盆となります。
亡くなった時期によっては49日が済んだらすぐに初盆という場合もありますし、翌年のお盆が初盆にあたるという場合もあります。
故人の命日を基準にされる方がいらっしゃいますが忌明けを済ませているかどうかを基準にします。

 

お盆の時期

 

お盆は8月13~15日(16日)に行事を行うのが一般的になりつつあります。
しかし、関東地方などでは7月13日~15日頃をお盆とする地域もありますのでお盆や初盆の法要を行う際は、お寺に相談して決められるのがよろしいかと存じます。

 

初盆の準備

 

毎年お盆の供養を大々的には行っていなかった場合でも、初盆のときだけは精霊棚(しょうりょうだな)を設けてお供え物をしたり、故人と親しかった方も招いて法要を営むという方も多いのではないでしょうか。
初盆は故人にとってはあの世に旅立ってから初めての、いわば里帰りとも言える行事ですので可能な限りきちんと迎えて供養するのが理想です。
お盆には「精霊馬(しょうりょううま)」と言われるきゅうりと茄子に割り箸などで足を付け馬と牛に見立てたものや、先祖をもてなすための「精霊棚(しょうりょうだな)」を用意してその年の作物や精霊馬をはじめ、お菓子や精進料理などをお供えします。
しかし、昨今ではマンション等の住宅事情や様々な理由により精霊棚を自宅に設けるのが困難な場合もありますのでその際は小さなテーブルや台などを仏壇の側に置いて精霊棚としてもいいと思います。
お盆はどれだけ形を立派にするかではなく、ご先祖をもてなし供養する気持ちが何より大切なのではないでしょうか。

 

初盆の返礼品

 

初盆法要でお香典や供物を頂いた場合はお返しをするのが一般的です。
金額の目安は頂いた額の3分の1~半額程度とします。
法要当日に1,500~3,000円程度の品を用意しておき手渡すか、後日に実際に頂いた金額を把握した上でお贈りする場合もあります。
当日に法要後の会食まで席を設ける場合はその会食がお返しともなりますが、別途1,500~3,000円程度の引き物(手土産)をお渡しするケースがほとんどです。
法要当日にお返しをしたけど想定より多く頂いていた場合には後日改めてお礼の品をお送りするのがよいでしょう。
なお、初盆の法要を営まない、または法要にはお招きしてない方でも初盆ということでお線香(焼香)だけあげに訪れる方もいらっしゃると思いますので、その際は500~1,000円程度の品を返礼品として持ち帰り頂くこともあります。
お招きしていない方からお供えや香典を頂いたという場合は3分の1~半額程度のお返しをします。

 

初盆のお返し・熨斗(のし)の書き方

 

初盆にお供えを頂いた際のお返しにもっとも多く用いられる表書きは「初盆志」「新盆志」です。
当日持ち帰り頂く少額の500~1,000円ほどの品などには「粗供養」とされるのもいいでしょう。
粗供養(そくよう)という表書きは主に西日本で使われる表書きですが、「供養の粗品」という意味合いがあります。
熨斗に書く名前は施主の姓を書くのが一般的です。

 

④熨斗(のし)に関するマナー

 

 

熨斗(のし)とは

 

熨斗(のし)とは本来、慶事に用いられるもので「熨斗鮑(のしあわび)」と言われ、古くはアワビの肉を薄く切り、火のしを使って平らに伸ばし乾燥させたものを色紙に包んで慶事の贈答品に添えていたことがはじまりです。
この熨斗鮑(のしあわび)が時代とともに簡略化され、水引や熨斗が印刷されたものを「熨斗(のし)紙」と言うようになりました。
しかし、正確には贈答品に掛ける紙は「掛け紙(かけがみ)」といいます。
また熨斗は慶事に用いられるものですので、仏事の場合も「掛け紙(かけがみ)」という方が正しいですが、「のし」または「のし紙」と慶弔問わずこの言葉は広く使われています。

 

水引とは

 

のし紙の中心に印刷されている結び目のことを指し、慶事では紅白のものを用いますが仏事では「黒白」「黄白」「紺白」など地域や用途によって水引の色が異なります。
また結び目も一度結んだらほどけない「結びきり」という形のもので、この一回きりにしたいという場合に用いられる結び目です。
黄白の水引は主に関西地方での使用が一般的で葬儀の際の香典以外はすべてこの黄白を用いることがほとんどです。

 

仏事は薄墨

 

昔は文字を書く際は硯(すずり)で墨をすって筆を使っていましたが「悲しみで墨がすれません」「涙で墨が薄まりました」など、悲しみのあまり墨をすっていられませんという意味合いをもち、古くからお香典袋には薄墨で書くのが通常でした。
現代では筆ペンを用いることが当たり前になり、薄墨である理由をご存じない方も増えているようですが薄墨は悲しみのあらわれともいえます。
こういったことから仏事=薄墨という認識が定着しておりますが、昨今では「忌明けが済んだら薄墨でなくてもよい」という向きもあるようです。
しかし、仏事と言えば薄墨だと思われる方も多いことから、忌明け後の一周忌や三回忌などその後も薄墨で書くことが通常となっています。

 

熨斗(のし)の書き方

 

のし紙には水引を中心に上下で「のし上」「のし下」という言い方をします。
のし上には贈る目的(用途)を書きます。
香典返しの場合は「志」や「満中陰志」などと書き何に対する品かを明記します。
のし下には差出人(主に喪主)の名前を書きます。

 

表書き(おもてがき)

 

水引の上部(のし上)に志や粗供養などといった贈る目的を書きますが、これを表書き(おもてがき)といいます。

 

のし上・のし下とは?

 

水引の上部を「のし上」、水引の下部を「のし下」といいます。
のし上には志や粗供養などといった贈る目的を書きますが、これを表書き(おもてがき)といい、のし下に喪主や施主などの贈り主名(差出人)を書きます。

 

「内のし」と「外のし」

 

外のしは、「包装後にのし掛け」するため贈る目的や差出人がひと目でわかるので、お中元やお歳暮、引っ越しの挨拶品などは外のしが良いとされています。
また、目的が明らかになる外のしは「強調」や「目立たせる」意味があるので出産などの「お祝い」でも外のしの利用が目立ちます。
他にも直接手渡しする際は外のしにされる場合があります。
内のしは「のし掛け後に包装」と、のし紙を隠すスタイルになっており、控えめな印象のため、内祝いや仏事では内のしをお選びになる方が多くいらっしゃいます。
ギフトを宅配する場合、のし紙が損なわれづらい「内のし」が主流になってきております。

 

⑤挨拶状・礼状に関するマナー

 

 

ご挨拶状

 

49日の忌明け後に贈る香典返しには挨拶状を添えるのが一般的です。
この挨拶状を「忌明け挨拶状(きあけあいさつじょう)」ともいい、当店でも葬儀の際のお香典や参列に対するお礼に加え、忌明けの法要を無事に済ませた報告も兼ねた内容でご用意させていただいております。
故人の法要が滞りなく行なわれたことの報告も兼ねているため、挨拶状を添えることをおすすめ致します。

 

差出人は喪主にすべきか?

 

香典返しの挨拶状の場合は、遺族を代表してお礼を述べるものですので必ず喪主の名前を書きます。
喪主の名前の横に「親族一同」などと書き添えることは問題ありません。
喪主とは面識がなく遺族の一人と個人的な知り合いへ贈る場合などもやはり挨拶状には喪主の名前を書くのが通常です。
喪主の名前では香典返しの品をお贈りした際に誰からの贈り物か分からず受け取りが困難という場合には、挨拶状には喪主の名前、品物を贈る際の伝票(送り状)には遺族の名前とされるケースもあります。

 

⑥喪中に関するマナー

 

 

喪中とは?

 

近親者が亡くなったとき、一定期間身を慎むことを「忌服(きぶく)」といい、かつては死のけがれの重い期間を「忌」けがれが薄くなってきた期間を「喪」としていました。
このことから、人が亡くなって49日の忌明けまでを「忌中(きちゅう)」といい「喪中(もちゅう)」は一周忌までを指します。

 

喪に服すのは何親等まで?

 

一般的には2親等までが対象範囲になります。
0親等の配偶者と1親等(親、子、配偶者の親、子の配偶者)までは1年間喪中、兄弟姉妹(配偶者の兄弟姉妹も含む)や孫、孫の配偶者は3ヶ月間喪中、しかし普通は1親等2親等とも1年間喪中にする人が多いです。
また、同居の家族であるかどうかも関係し、2親等でなくても同居の家族なら喪に服すのがよいでしょう。
喪に服すということは「楽しみごとは後回しにして故人を偲び、身を慎む」ということですので、何親等だからということではなくその故人への気持ちで判断できるのが一番だと思います。

 

喪中に避けるべきこと

 

喪中だからといって控える必要がないとされていることは以下のとおりです。

「中元・歳暮の季節の挨拶」
喪中だから控えたほうがいいのかな・・とお考えの方も多いかと存じますが、中元・歳暮は喪中であっても贈ることができます。
中元や歳暮はお世話になった方への感謝やお礼としての贈り物ですので祝い事にはあたらず問題はありません。
ただし、喪中の相手に中元や歳暮を贈る場合は49日を過ぎてから贈るようにし、紅白ののし紙も避けて白無地の奉書紙か短冊にするのがよいでしょう。
遺族の方が贈る場合は例年通りの中元・歳暮で問題ありません。
49日を過ぎてから贈ると時期を逃してしまう場合や、遺族の方でとても中元や歳暮まで気が回らないという場合は無理に贈らず、少し落ち着いてから「残暑お見舞い」や「寒中お見舞い」という形で時期をずらしてもいいでしょう。

「お寺への初詣」
正月のお祝いは避けるべきと記載しましたが死を穢れ(けがれ)と捉える神社と違い、寺はそういった考えがなく神社と寺では死に対する解釈が異なることから、寺であれば喪中でも初詣はしても良いとされています。

 

喪中はがき

 

一年以内に近親者に不幸があった場合、喪に服するために新年の挨拶を欠くことを事前に知らせる挨拶状が喪中はがきです。
毎年年賀状のやり取りをしている相手や年始の挨拶を交わしている相手に出すもので、「喪中のため年始のご挨拶は控えます」といった内容のものを送ります。
喪中はがきは死亡通知とは異なり、あくまで「年始の挨拶ができないよ。ごめんね」という挨拶を欠くことへのお詫びですので、毎年年賀状などで年始の挨拶をしていない相手にあえて出す必要はないといえるでしょう。

 

喪中はがきを出す時期

 

相手が年賀状を購入する前に届くように出すのが望ましいでしょう。
郵便局の年賀状受付開始以前に届くよう出すと相手も年賀状の用意をせずにすみます。
一般的な時期としては11月中旬~12月初旬に届けばよいとされています。

 

喪中はがきを出す範囲

 

毎年、年賀状や年始の挨拶を交わしている相手が対象です。
しかし近年は、喪中であることを改めて報告する必要のない、いわゆる「身内」には喪中はがきは出さない方が増えており、他にも通夜や葬儀に参列してくださった方など、事情をご存知の方には出さないという方も増えています。
また公私を分けて考え、仕事関係先へは例年通り年賀状を出すという方が多いようです。

 

喪中はがきの差出人

 

喪中はがきの差出人は必ず喪主名でなくてはならないということはありません。
年賀状をはじめとする年始の挨拶は基本的には個人間でやりとりするものですので例えば、喪主が夫であっても妻が個人的に出す喪中はがきには妻を差出人とします。
普段年賀状をやり取りしているときの差出人で問題ありません。
また、差出人は連名にすることも可能です。
夫の氏名、続いて左に妻の名前というふうに代表者を最初に書きます。
家族全員を差出人にする場合などは、代表者の氏名だけを書いて左に「家族一同」というふうに書く場合もあります。

 

喪中はがきを出した方から香典やお供えを頂いた場合

 

喪中はがきで不幸を知ったという方がお香典やお供えを送ってこられるというケースは珍しいことではありません。
そんな場合は頂いた額の3分の1~半額程度の品をお返しするとよいでしょう。
お返しの品にはお気遣いを頂いたことに対して感謝を綴った礼状を添えられるとより丁寧ですので礼状を添えられることをおすすめいたします。

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